【医事コンピュータ技能検定試験】資格の概要・試験難易度を解説。独学で合格できる?

医事コンピュータ技能検定試験

医事コンピュータ技能検定試験2級は、医療機関に特化したコンピュータ技能を認定する全国唯一の検定試験です。平成8年に始まり、医療秘書教育全国協議会が実施しています。医療機関の各部門でコンピュータが使用され、コンピュータを操作できなければ、医療の実務は成り立ちません。

特に医療事務においては、すべての医療機関にレセプト請求事務のコンピュータ化が普及しています。そのため、医療事務の仕事に就くにはコンピュータ技能が欠かせません

医事コンピュータ技能検定試験とは

医事コンピュータ技能検定試験はコンピュータによるレセプト作成能力を審査する試験で、年間6,000名以上が受験しています。

 

医療事務の知識と共に、コンピュータに関する知識も問われます。難易度に応じて準1級、2級、3級の3段階があります。2級以上に合格すると医師事務作業補助技能認定試験の受験要件の1つを満たすことになります。

 

医療の現場でIT化はいちじるしく進展しており、医療従事者もデジタルスキルが求められるようになっています。

 

中でも医療事務部門はエキスパートであることが求められます。医事コンピュータ技能検定試験は、今後ますますニーズが高まると考えられます。

 

医事コンピュータ技能検定試験を受験する人

医事コンピュータ技能試験の受験資格学歴や年齢制限などの条件がなく、誰でも受験可能です。多くは医療事務の仕事に従事する、または病院やクリニックなどの医療機関への就職を希望する受験者です。

 

初めて実施された平成8年から、受験者数は年々増加しており、注目度は高まっています。医療事務の資格と併せて検定資格を取得しておくと、就職や転職の際に有利ですし、職場のキャリアアップに活かすことができます。

 

特に医師事務作業補助技能認定試験の受験要件の1つを満たせる、2級以上を目指すことをおすすめします。ちなみに医師事務作業補助技能認定試験は、診療録や医療文書の記載など意思が行う事務作業を補助する業務能力を評価します。

 

医師事務作業補助技能認定試験に合格すると、ドクターズクラークの称号が得られます。質の高い医療サービスを提供するための資質を問われるので、医師事務へステップアップするためにも資格は必要になります。

 

医事コンピュータ技能検定試験合格者の就職先

検定試験に合格すると、総合病院や地域のクリニック、歯科医院などの医療事務として就職するのに有利です。ただ、医師や看護師とは違い、医療事務の仕事をするために、特に資格が必要なわけではありません。

 

実際、医療現場で働く方や医療機関の採用担当者の多くが、資格よりも実務経験の方が大事と言われます。民間資格のため、資格があることで就職できるわけではありません。その代わり、医療事務の未経験者が就職や転職する際に、経験不足をカバーすることができます。

 

また、医療事務の仕事に就くことに意欲を示すこともできるので、就職や転職の際に有利に働きます。

 

さらに、既に医療事務の仕事をしている方も、資格取得により手当が付くなど収入面で優遇されるケースがあります。そしてスキルアップやキャリアアップの可能性が広がります。

 

自分の職場の業務だけでは、医療事務の関する知識や技能はごく一部に限定されてしまいがちです。

 

資格を取得することで、最新の知識を体系的に勉強する機会にもなります。その中で医事コンピュータ技能検定試験は、採用時や収入面で優遇されることが期待できる資格です。

 

医事コンピュータ技能検定試験の資格の概要

準1級と2級、3級の3つのレベルがあり、領域Ⅰ、Ⅱ、Ⅲから出題されます。試験時間は各領域60分です。準1級は専門的知識とネットワークやデータベースに関する知識、医事統計や医療の経営分析資料の作成や解析が必要になります。

 

併せて診断群分類別包括支払制度(DPC)についての幅広い知識も必要です。2級は医療事務や医事コンピュータに関する一般的知識と、迅速なレセプト作成能力が問われます。

 

3級は医療事務や医事コンピュータに関する基礎的知識と、正しいレセプト作成能力が必要です。実務経験者が独学で2級以上の合格を目指すなら、領域ⅠとⅡの過去問を徹底的に勉強することがポイントになります。

 

領域Ⅲは点数表や資料を参照しながら解答できるので、さほど難しくありません。

医事コンピュータ技能検定試験について

受験資格

学歴や年齢制限などの条件はなく、誰でも受験できます。

 

合格率

準1級は約20~30%、2級は約55~65%、3級は約70~80%です。配点は領域Ⅰ、Ⅱ、Ⅲそれぞれ60点で合計180点満点。領域ごとに60%以上の正答率で合格となります。

 

試験日

例年、6月中旬と11月中旬の年2回です。

 

受験料

準1級は8,600円、2級は7,500円、3級は6,400円です。併願2・3級は13,900円、併願準1・2級は16,100円となります。
全て税込み

 

出題内容

準1級、2級、3級とも医療事務、コンピュータ関連知識、実技(オペレーション)から出題されます。

 

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