【知的財産管理技能士】資格の概要・試験難易度を解説。独学で合格できる?

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知的財産管理技能士

厚生労働省による技能検定の1つである知的財産管理技能士

 

著作権法や商標法、特許法など知的財産法について学び、試験に合格することで知的財産を管理できる能力を認められます。

 

知的財産教育協会が実施する国家検定試験に合格すれば、資格を取得できます。

 

2002年に日本は知的財産を重視する国家戦略を宣言し、企業間でも知的財産に関する職種が注目されています。

 

知的財産とは著作物や著名なブランド、車のデザイン、新しい技術的なアイデア・発明などのことです。

 

弁理士も知的財産に関する資格ですが、企業や団体の外部から報酬を得て活躍することが多いのが特徴です。

知的財産管理技能士は企業や団体に所属し、職員のための知的財産に関する能力を証明します。知的財産管理技能士を取得すると、就職や転職の際に有利になり、仕事上でもビジネスチャンスに繋がります。

個人的にもネット上での映像、画像、音楽などの不正流用トラブルから身を守ることができます。

知的財産管理技能士の仕事とは?

知的財産管理技能士は弁護士のように、その資格がなければ業務を行なうことが禁止されている業務独占資格ではありません。

 

資格があるから知的財産法に関する専門業務を行なえるのではなく、TOEICのようにスキルの証明となる資格です。

 

独占資格ではなく、仕事内容が多岐に渡るため、仕事が分かりにくいですが、それだけ活用する場面がたくさんあります。

 

もっとも多いのは企業の法務部に勤務し、特許戦略を立案するケースです。

 

特許を申請する際、製品ごとに特許を申請するのではなく、製品に使用されている技術を特許として申請します。ひとつの製品にさまざまな技術が使用されている場合、技術の中のどの部分を特許として申請するのかが問題になります。判断を誤るとせっかく申請した技術が保護されなくなることもあり、会社にとって重要な役割となります。

特許の申請ができたら、出願公開する必要があります。

 

公開の時期、特許化された技術の模倣を防ぐ監視体制をどう作るかなど、多くの問題に対応し、決定するのが知的財産管理技能士の仕事です。

 

特許立案以外でも技術や意匠をどう保護していくかなど、知的財産を扱う際、企業の内部でマネジメントを担当します。

 

映像や音楽などコンテンツ産業に関わる人には必須の資格です。

知的財産管理技能士はどんなところに就職?

知的財産管理技能士は著作権、特許権、意匠権、商標権など知的財産に関わる仕事では取得しておきたい資格です。

映像や音楽などコンテンツを制作する企業・団体の制作部門、デザイン部門、研究・開発部門の求人は最適です。

法律知識の専門性を高めて、仕事を周辺領域に拡大することも可能です。

 

同じく自社開発製品、オリジナルブランドを持つ企業・団体などの特許部門、知的財産部門、ライツ部門の求人でも必要とされます。

 

銀行などの金融機関や一般企業の求人でも、知的財産管理技能士の法律知識はこれから役立てることができます。

また、弁理士や中小企業診断士、税理士、公認会計士等の方は知的財産管理技能士を取得することで、多様なニーズに応えられます。企業や団体によっては、受験料補助、合格報奨金、資格手当等が支給されます。

官公庁職員を含め、会社員、主婦、学生が資格を取得すると、就職、転職、再就職、キャリアアップに活かせます。

 

学校教育関係者が資格を取得すると、知的財産に関する教育を早い段階から子ども達に指導することができます。

知的財産管理技能士の年収

勤める企業の規模や本人の経験、能力によって年収は異なります。

 

ボーナスの支給の有無、手当の充実度によっても年収は変わります。

 

法律や技術に関する専門知識を要するため、同じ会社員でも他の職種と比較してやや高めの年収になることが多いです。

 

大手企業の知的財産部門なら年収500万円以上で、管理職になると年収1,000万円ということもあります。

 

最近は海外の特許関連業務が増えているため、TOEICなどの英語力を示す資格も加えると年収アップに繋がります。

知的財産管理技能士の資格の概要

1級、2級、3級の3つの等級に区分され、等級別に学科試験、実技試験があり、1級は口頭試問があります。

 

1級は特許専門業務、コンテンツ専門業務、ブランド専門業務の3つの専門分野から選択できます。

 

個人と団体で申し込みが可能です。

受験資格

3級以外は原則として知的財産管理に関する実務経験が必要です。

 

2級は2年以上、1級は4年以上の実務経験者ですが、1級受験者で2級合格者は年数が1年に短縮されます。

 

その他、関連資格の合格者や、受験する級の学科または実技どちらかの合格者も、条件により試験免除制度を利用して受験できます。

 

合格率

3級は受験者のほとんどが合格し、2級は30~40%前後とされますが、1級は5~7%と難易度が高くなっています。

 

試験日

原則、年三回実施し、例年3月、7月、11月に実施されます。

 

各回、実施する試験の種類や実施する地区は異なります。1級の実技試験は東京のみで、それ以外は全国の試験地で行われます。

 

受験料(非課税)
  1. 1級 特許専門業務 学科試験 8,900円 実技試験 23,000円
  2. 1級 コンテンツ専門業務 学科試験 8,900円 実技試験 23,000円
  3. 1級 ブランド専門業務 学科試験 8,900円 実技試験 23,000円
  4. 2級 管理業務 学科試験 7,500円 実技試験 7,500円
  5. 3級 管理業務 学科試験 5,500円 実技試験 5,500円

 

出題内容

学科試験はマークシート方式、実技試験は記述方式の筆記試験です。1級の実技試験は記述式の筆記試験と、質疑応答の口頭試問があります。

 

出題例)

ア~ウを比較して、意匠登録出願に係る意匠に関して、創作容易な意匠であるとして拒絶理由が通知される可能性の低いものとして、最も適切と考えられるものはどれか。対応する記号を解答用紙に記入しなさい。
ア 公然知られたペンケースのファスナーを意匠登録出願前に公然知られていないズボンのファスナーに置換した、ズボンの意匠
イ ありふれたオートバイの形状を、そのまま、オートバイのおもちゃに転用した、商慣行上行われている転用による意匠
ウ 公然知られたデザインが付されたカーテンに、公然知られた模様を付した、寄せ集めの意匠
(知的財産教育協会公式サイト 第30回知的財産管理技能士試験より)

 

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